天使のあくび 18
           「ふぅー、何だか喋り過ぎちゃったねー・・・・・ジュリちゃんはどうしてるかな?ふて             寝でもしちゃってるかな?」             クラヴィスの邸の一室でお茶を飲んでいた3人はジュリアスの様子を見に行こう            とジュリアスが居る部屋に向かった。            「おや?居ませんね〜。何処行っちゃったんでしょうか?」            「やだぁ。隠れんぼぉ?ジュリアスゥー、何処居るの?出てお出でぇー」             オリヴィエの言葉は寂しく部屋の空気に吸い込まれた。            「・・・・・・もしかして、クラヴィス様の所ではないでしょうか?」            「リュミちゃん、鋭い!クラヴィスの部屋に居る確率断然高いわよ!全く、しょう             がない甘えん坊さんだものね☆ジュリアスってば♪さぁ、クラヴィスの部屋にで             も行ってみましょうか!」                    3人はクラヴィスの部屋に行きクラヴィスがまだ休んでいると行けないので起こ            さぬようにゆっくり静かにドアを開けた・・・・。             (あ〜、居ないようですがぁ・・・・リュミエール)             (えぇ、ここではなかったのでしょうか?)             (えーっっ!私100%ココだと思ったのにぃ!)                          ヒソヒソと話し合う2人はクラヴィスの休んでいるベッドの回りをグルグルと見            回る・・・・・。             「ちょっと!マジで居ないみたいんだけどっ!ちょっと!クラヴィス!起きてぇ              ジュリアスが大変だよぉー」             いつもは執事の声でも誰の声でも一度の声掛けでは起きないクラヴィスがオリヴィ            エのたった一言の【ジュリアスが大変!】と言う言葉で飛び起きた。             「ジュリアスがどうした。」             「あら嫌だ。一発で起きちゃったよこの人・・・・。ビックリ」             「そんなことはどうでも良い!ジュリアスがどうした!」             鬼気迫るクラヴィスの問いに顔を引きつらせてオリヴィエが今迄の事情を説明する。             「・・・・・それで、他は探したのか?」             「いいえ、私たちが居た部屋とジュリアス様が居た部屋。そしてクラヴィス様の              お部屋だけでございます。」             「それでは探したとはまだ言えぬではないか・・・・。ジュリアスの部屋は探したの              か?私とジュリアスの部屋は別なのだぞ・・・・」             「あーそうでしたか。これはうっかりしてしまいました。今から行ってみますね              貴方は休んでいてくださいねぇ」             「嫌、私も行く・・・・。ジュリアスに謝らなければ・・・・」              ジュリアスと今日【遊ぶ】と約束をしておいて約束を破ってしまったことを・・・             謝らなければ・・・・             「はいはい、分かった。分かった。じゃぁ、クラヴィスも一緒に行こうねぇーん              その前に支度してね。アンタ寝間着のままだから・・・・」             「あっ、あぁ・・・・・」              クラヴィスは自分が寝間着のままだと言うことに些か気まずさを感じながら。             何故に私がこんな気まずい思いをしなければならぬのだ・・・・。もともと人の寝             室に入ったのはあの者達なのに・・・・と思い直していた。         だが支度を済ませクラヴィス達が見たものは誰も居ないその部屋にただ呆然と            するしかなかった・・・・。ベッドはキチンとメイキングされたまま・・・。煌々と照ら            す太陽の光がジュリアスの溜めに変えた真っ白なカーテンに反射して部屋を明るく            照らしている・・・・。             「・・・・・・・・・ジュリアス?」              立ちつくすクラヴィスの口からは情けない弱々しい声しか出なかった・・・・
≪BACK NEXT≫