DAHLIA
ダリア
「ジュ・・・リ・・・・さん。ジュリアスさん?」
「ちょっと、ジュリアスさん。先生が呼んでいらっしゃるわよ。」
先程から日も傾きかけ昼間の太陽とは違いオレンジ色の太陽を呆然と見ている。オ
レンジ色の光に照らされジュリアスの金色の髪は光を増して輝いている。何度も呼ば
れているのに気が付かないジュリアスを学校が終わり教室から去る最後のグループの
生徒が教える。
「は、はい!すみません先生・・・。」
「何処か具合でも悪いのですか?」
「いえ、そんなことは・・・・考え事をしていたもので・・・」
「そうですか、それなら良いのですが・・・。今日の日直は貴女ね、今日授業で使った
教材を教材室に持って行って欲しいのだけれど・・・」
「はい、わかりました」
「お願いね。」
“はぁ・・・”と溜息を付く。日直になるとこういった雑務が迷い込んでくる。それも
致し方のない事だけれど・・・・。
ジュリアスが通うのは【スモルニィ女学園・高等部】。全寮制の学校だ。正門から校
舎に続く道に世界を統べる女王の像がありその回りを丸く花壇が囲っている。そして
その向こう側に煉瓦で作られた古い建物の校舎があるのだ。巷では有名な『お嬢様学校』
として知られている。制服は黒い袖の付いたワンピース、白い大きめの襟にリボン。
心の清らかさは身の回りの清潔さもある・・・と言うことでお嬢様学校だとしても掃除も
キチンと生徒がするのだ。因みに掃除のスタイルは、制服の上に白いエプロンだ。
ジュリアスは教師から頼まれた仕事をしようと教材を見たとき目眩がした。
「こっ、こんなに多いの?」
先程やった授業では参考資料として1人1冊本が手渡されていた。ジュリアスは誰
かに手伝って貰おうと教室を振り返る・・・・
「誰か手伝って下さらないかしら・・・・」
そう言ったところで悲しくなった。それは誰も教室には居なかったからだ。ポツン
と放課後の寂しい教室に1人残されてしまった。
(そう言えばさっき帰ったあの子達が最後だったんだわ・・・)
溜息を付く。
「仕方がないわ。1人では到底持ちきれないから往復しましょう・・・」
そう言い聞かせて自分を励ます。手に持ちきれるだけの本を数え分けてこれなら思っ
たよりもそう往復はしなくて済むだろうと思った時、後ろのドアがスッと開いた。
「ビッ、ビックリしたわ!貴女だったの・・・・」
驚きで固まった身体の強張りを解きほっと一安心する。教室に入って来たのは、漆
黒の美しいすべらかな髪を背中に流し“少し口数は少ないけれどただ目が合うだけで
その紫色の瞳に吸い込まれてしまいそう”と皆に評判の幼稚舎の頃からの幼なじみク
ラヴィス。
「困って1人では出来そうもない時には、少し離れたところでも助けを求めるもの
よ。ジュリアス。」
「そっ、それは分かっているけれど・・・。私が往復すれば良いことだし・・・。」
その言葉を聞いて呆れたようにクラヴィスは溜息を付いた。
「だから貴女は・・・」
“何時も皆に良いように使われちゃうのよ!”と最後までクラヴィスは言いたかっ
たがこの言葉は胸にしまって置いた。
「ほら、行くわよ」
ジュリアスが1人で運ぶために山分けされた参考書の1山を手に取る。
「いいの?手伝って貰って・・・・」
「1人で運ぶよりも2人で運んだ方が早いでしょ。それに同室の貴女が帰ってこな
いの心配だもの・・・」
「・・・あっ・・・・」
何かを言おうとして良い留まる。参考書を持って歩き出したクラヴィスはそれを不
思議に思って振り返る・・・
「何?・・・・」
「・・・・ありがとうクラヴィス。」
頬を真っ赤に染めて恥ずかしそうに俯くジュリアスをクラヴィスは紫色の瞳を細め
て微笑んだ。
「いいえ、どういたしまして」
2人の影は夕陽をあびて長く長く廊下に伸びていた・・・・。
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続く?続くの・・・?それは分からない(汗)
彼・・・いや違った。彼女らの身長は元の公式設
定より−20p位と思って下さい。つまりジュリ
アス→168p。クラヴィス→170p。それで
もまだデカいか・・。私は因みに158p。伸びな
いの!中ボーの時に止まったのぉぉぉ〜!!