ゼフェルの災難。
         あ〜しんでぇ〜、面倒くせーっっ!っっつたくよぉー、電話っつう便利な器械を執務室         に付けれないってのが一番難だよな・・・。          そもそもその理由がクラヴィスだっつうのが納得いかねーんだよ!アイツがあんな事を         するとは思わなかったぜ・・・・。          ズラーッと並ぶ執務室でちょっとした伝言を頼むのが文官とか言うのが納得行かなくて         俺は守護聖の執務室にお互いが連絡が取れる様に内線電話見たいな物を設置した。          これもジュリアスの許可を取るのに結構苦労したんだぜー。          「執務中に五月蝿い音が鳴っては差し障る。」          とか言ってよぉー。でも何とか説き伏せて、それぞれの趣向に合うように合わせて電話         機のデザインも変えてさ・・・まぁ、取り敢えず俺はすんげー頑張ったワケよ!          なのに!あの黒い真っ黒、ズルズルのクラヴィスのヤローが!        ■□■ 事 件 ■□■          「やっぱり、良いねぇ〜。電話があるとさぁ、直ぐに連絡が付くし便利だしv」                  何時もの様にオリヴィエとリュミエール・ルヴァで午後のティータイム。話題は昨日          から使用可能となった【電話】の事だ。          「そうですねー。ほんの少しの伝令って文官にはどうも伝えにくくって今迄は自分で行っ           ていたんですよぉ。」          「そうですね、便利な物が入って本当に良かったです」                     3人はのーんびりとお茶を楽しんでいた。          「俺は賛成しかねる。」                     にゅっとテーブルの真ん中にある茶菓子に手を伸ばして、ばりんっ!と煎餅なるもの          を頬張った。          「なーに言ってンの?オスカー、まぁアンタの思っている事は大体想像は付くケド」          「電話が入ったのは確かに便利だ。それは認める!だがしかし、電話があるとジュリア           ス様からのお呼びが少なくなるんだーっ!」                      ティーカップが割れそうな程のビッグボリュームでオスカーは叫んだが直ぐさまオリ          ヴィエにビタンと口を押さえられた。          「ふがふがふーっっ!(何するんだオリヴィエ!)」          「馬鹿アンタそんな大きな声で!クラヴィスにでも聞こえたらどうすんのっ!!呪い殺さ           れるよっ」          「むぐっ」                       そうクラヴィスにはジュリアスレーダーが付いているのではないかと思われる程「ジュ          リアス」と言う言葉に敏感にどこもかしこも反応する(笑)この間なんて、王立研究院で          ジュリアスの事を見て「ポッ」と顔を赤らめた研究院は5日も原因不明の腹痛で寝込ん          だと言う・・・・。だが研究院の報告としては単なる「食中毒」となっている全くもって恐          ろしい話だ。          「分かった?命が惜しくば言動に注意しなさいよ!まぁアンタの場合はもう遅いかもし           んないケド☆」           「何がだっ!」          「別に気が付いて無いなら良いんだけど〜。」           (この間口説いた女の子は実はクラヴィスの作った幻だよぉーん)と言うのは止めて          おこうと心優しき?オリヴィエはそう思ったのでした(笑)          「貴方のどうでも良い話なんて別に興味はありませんから、早くご用件を言って下さい」           酷く無機質な声でリュミエールは言った。鋭い眼差しにあのオスカーでさえも蛇に睨          まれたカエル状態。ピクリとも動けずにいた。          「どうしました?オスカー(ニッコリ)」           先程の超極寒ブリザードとは打って変わってルヴァはほんわりとオスカーに話しかけ          る。             「あー、アンタの言いたい事アタシ分かるぅ〜」                  「オリヴィエ!お前もそう思ったか!?」           お互いの肩をポンポンと叩き合いながら何やら意志の疎通を図る。          「えっ?えっ?なんなんですか?」                     全く2人の交わしている会話の内容が分からないルヴァはおろおろとリュミエールを          見るがリュミエールはと言えば素知らぬ顔でお茶を静かに飲んでいる・・・どうやらリュ          ミエールもオスカーの言う事に心当たりがあるようだ。オスカーとオリヴィエはすぅっと          息を吸い込むと・・・             「「ジュリアス(様)の執務室の内線電話が何時も話し中っ」」            随分と大きな声で言ったので息が切れているが2人とも今迄思ったことをぶちまけた          事で重要な事を忘れている。           ・・・・それは          「・・・今、ジュリアスと言ったか?」              キィー・・・とホラー映画の様な音を立てて扉を開き地を這うような声の主は、そう闇の守         護聖クラヴィス。先程あんなに注意しろと言っていたオリヴィエさえも自らの失態に茫然         自失である。          「・・・・ジュリアスと言ったな・・・・2人とも・・・・」          どんどろと黒い「何か」が流れ出てくるようなクラヴィスの雰囲気に呑まれてしまいそ         うになるオスカーとオリヴィエは脂汗タラタラである。          「さぁ・・・・言え」                    段々と強くなる言い回しにオスカーとオリヴィエはお互いの腹を肘で「お前が言えよ!」         とつつきあってた。          だが、痺れを切らしたクラヴィスにピキューンと睨まれるとオスカーが早口に吐いた。          「内線電話が入って便利なのは良いのですが、ジュッ、ジュリアス様のお部屋の内線電           話だけ何故か何時もお話し中だと・・・おっ、思いまして・・・・」          「そっっ、そうなんだよ!ちょっと不思議に思ってネ」                   「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ふっ」          緊張気味な2人はクラヴィスの鼻であしらうような笑いに「おやっ?」と思った。          「何か知ってンのクラヴィス?」          「まぁ・・・・・・な」          そう言うと「ジュリアスレーダ」が次のターゲットを見付けたのかクラヴィスはすぅーっと         出ていってしまった。          「何だったんだ?一体」          「さぁ・・・何だったんだろうねェ〜」          2人は今迄の緊張の糸が切れて床にペタンと座り込む。その時カチャンとティーカップ         を置く静かな音が聞こえその音の方を見るとリュミエールがニッコリと微笑み2人を見た。          「オリヴィエ、オスカー。命が惜しくばこれ以上詮索しないことですよ。私も同期を失          いたくは無いですし・・・。詮索するだけ野暮な話です「野暮」と聞いて何も分からない          子供でも無いでしょう?」          「・・・・・・野暮ってなんですか?リュミエール」          「いいえ、何でもありませんよ。ルヴァ様、実地お教えしますね♪」          ほぇ?と何事かを聞くルヴァの背をそっと押して部屋を後にするリュミエールは最後に         くるっと振り返り                    「ジュリアス様のお声は可愛らしかったですよ(ニッコリ)」          と言って部屋を出ていってしまった。残された1人はベタッと寝転がり、1人はぐはぁっ         と鼻血を噴いた。          「「なっなんだ・・・そう言う事か・・・・」」          ようは・・・・ようは・・・・          ■□■  ■□■          「電話でちちくりあってたんじゃねーくっ!!!」           ケッしかもよ、自分たちの事が他に知れたって事でジュリアスが怒っちまって自分と          ころ内線電話外しちまったし・・・一番良くかける必要な奴が電話取ったら意味ねーじゃん          か・・・って事で皆必然的に使わなくなるだろう?使わなくなる=邪魔=ゴミ。っつぅ事で          今は俺の館の倉庫行きってことよ!           俺の労力を返せっつぅーんだよ!あの馬鹿ップルが!! 
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