恥じらい3

〜作戦実行その1〜
 
            「ちょっとぉ〜!もっとそこ左じゃないの?」             「でも少し斜めの方がいのでは?」              静かな湖にオリヴィエとヴィクトールの大声が響く・・・。             「ヴィクトール!本当に出来るのか?お前一人だけで・・・」              オスカーが不安げに湖の上?に居るヴィクトールに聞く。             「オスカー様。ご心配無用ですもう少しで出来ますから・・・」 この3人が何を話しているのかというと・・・それは、3日前に遡る             ・・・。             χ χ χ χ χ χ χ χ χ χ χ χ χ χ χ              オリヴィエの私邸にオスカーとクラヴィスが呼び出されていた。             「何だ?オリヴィエ話って・・・」             「・・・・・(コックリ)」              どうやらクラヴィスも同意見らしい・・・。             「ほら、ジュリアスへのアプローチについて、良いこと思い付いちゃ              ったんだ私★」             「何だって?良い案が思い付いたのか!?」             「っ!?」              実はこの二人ジュリアスをおとす為に日々二つの脳味噌を引っ付             け頭をフル回転させて頑張っていたのだが、なにせ相手はアノジュ             リアスである・・・。どんなにコマシのオスカーでも攻略法が見付から             なかったのである。苦悩する日々が続いていたのだが、それが今日             の朝早くオリヴィエの館の使いが来て、「大至急お越し下さい」と             言われてオスカーとクラヴィスはオリヴィエの私邸に来たのである。              クラヴィスなど今のオリヴィエの発言で座っている体制でテーブ             ルに肘をつき上体を前に突きだして、「なぁ〜に?なぁ〜に?」と             身体を揺さぶっている。・・・・まるで、子供・・・・。今にもハーブティ             ーが零れそう・・・。             「あ〜!!分かったからクラヴィス!!そんなに揺らさないでよ、テー              ブルクロスにシミが付いちゃうじゃない」                         オリヴィエが慌ててクラヴィスの身体を押さえる。             「クラヴィス様・・・。落ち着いて下さい。」              オスカーはクラヴィスの行動に少し引いている・・・。             「勿体ぶってもしょうがないから、ぶっちゃけちゃうけど吊り橋を造              ろうと思うのね・・・。そんで、その橋をジュリアスに渡らせて向こう              側にクラヴィスを立たせるのvどう?王道でしょ?全くなんでこん              な簡単なこと思い付かなかったのか不思議よ」              オリヴィエがすっきりと言った具合で言い切ると(どうよ?)とば             かりに二人を見渡すと、二人の表情は(?)言っていることが分から             ないと言う顔をしている。             「まさか、分かんないの?二人とも・・・・」             「あぁ・・・言っている意味がわからん」             「・・・(コックリ)」              オリヴィエは(アイタター)と額を抑えた・・・。             「はぁ・・・。分かんないんじゃしょうがないね。一から説明するよ!              不安定な橋を歩くと不安で心臓がドキドキするでしょ。そして、              橋の向こう側に人が居るとするとなんと!!」              ワザと焦らす様に言うと間の前の二人は身を乗り出してその先を期             待している。             「好きになっちゃうのよねぇ〜・・・って何よ二人ともその不信げな顔              は嘘なんか吐いちゃいないからね私は!!」             「だが、オリヴィエ。そんなことで、好きになるなんてことは・・・」             「あるんだってば!!不安のドキドキと好きのドキドキを勘違いしちゃ              うんだってば!本当だよ!心理学的に証明されているんだから!              (作者談:本当である)」             「本当かぁ〜。怪しいな。どうですか?クラヴィス様・・・」                オスカーはクラヴィスに聞いてみる。この作戦をどうするものかと             するとクラヴィスは暫く(う〜ん・・・。う〜ん・・・・。)と考えた後、静             かに頷いた・・・。             「なんとっ!!」             「やたぁー!ガッツゥ〜」              どこかで聞いたやりとりだな・・・。と思いつつも先に進もう(笑)。             「本当に良いのですか?クラヴィス様、こんな怪しげな作戦で・・・」              (コックリ)クラヴィスが頷く・・・。             「ほら、良いんだって!オスカー。あんたも協力してよね!」             「・・・だが、問題の橋はどうするんだ?聖地に橋なんてないぜ」             「それは、ほら力仕事の得意そうなアレがいるじゃなぁ〜い」             「あぁ・・・アイツか・・・・」             「失礼します。オリヴィエ様」              またもやオリヴィエの(大至急来て!)の言葉で呼び出されたビク             トールが私室におそるおそると入ってきた。             「まぁ、そんなにビクビクしなくていいからさ。あんたに頼みたいこ              とがあって呼んだんだ・・・。まぁ、そこの椅子にでも座ってよ!」             「・・・・はぁ」              珍しい顔合わせに少々驚きながらもヴィクトールは腰を下ろす。             「あのご用件は何でしょうか・・・」              珍しい顔合わせ+オリヴィエの変に親切な態度にヴィクトールは何             やら嫌な予感がしていた・・・・。             「ねぇ・・・あんたってさ。サバイバル系得意でしょ?」             「はぁ、まぁ・・・・」             「じゃぁさ、小さめで良いんだけど吊り橋とか作れちゃったりする?」             「大きなものは無理ですが、小さいものなら・・・・」             「そう?じゃぁ決定〜★」              オリヴィエは幾つかの質問をすると勝手に決めてしまった。話の見え             ないヴィクトールは、ぽかっと空を見る。             「オ、オリヴィエ様。話が全然見えないのですが・・・。」                           話の内容を聞こうとするがキャイキャイvと手を取り合って喜ぶオリ             ヴィエ様とクラヴィス様には聞こえていないようで・・・。困り果てている             とオスカー様が助け船を出して下さった・・・。             「実はな・・・・・。」              とこれまでにあったジュリアス様への告白劇?等どうして自分たちが             吊り橋を必要としているのかを話して下さった。             「・・・・と言う訳だ。協力してくれるか?」             「はいっ。是非協力させて頂きます。」              ヴィクトールはやる気満々である。ヴィクトールはクラヴィスの純情             に感動していたのである。             「クラヴィス様。そう言うことでしたら小さめとは言わず、長い吊り橋              を作ればそのドキドキとやらが長く続くのでは?」             「あ〜ん★ヴィクト〜ルvvあんた良いこと言うじゃな〜い!そうしま              しょうよねっ!クラヴィス」             「(うん。うん。)」              首を激しく立てに振るクラヴィス。それを見たヴィクトールは・・・             「それでは、早いほうが良いですよね。俺はこれから準備に入ります。              失礼します」              そう言って出ていこうとするヴィクトールをオスカーが引き留めた。             「ヴィクトール!吊り橋は湖の上に渡してくれ・・・」             「はい。分かりました」              パタンと静かな音を立ててヴィクトールは館を後にした。             「・・・オスカー。なんで、湖の上なのさ。」             「分かっていないな、オリヴィエ!湖の湖面に光が反射してキラキラ              と煌めく。その湖の上を渡る吊り橋を歩くジュリアス様。吊り橋の              向こう側で待つクラヴィス様が輝いて見えて、さぞかしナイスなス              チュエーションになること間違いなしだぜ・・・」             「さっすがオスカー!下半身男!」                本当にこういう事には秀でている男「オスカー」である。             「でも、湖面に反射する光を携えながら歩くジュリアスって綺麗だろ              うねぇー」              その場面を想像しながら暫し3人陶酔状態・・・。その沈黙を破ったの             は・・・・。             ・・・・ポタッ。・・・・ポタッ。ボタッ・・・・ボタッ。ぼたぼたぼたぼた・・・・。             「ぎゃーーっ!!ちょっとクラヴィスあんた何鼻血吹いてんのよ!あー              服で拭かないの落ちないんだから・・・オスカーちょっとタオル持って              きて!」              オスカーは走って執事の元に行った。暫くすると、白いタオルを持             って現れた。             「ほら、オリヴィエ・・・」              丸めたタオルを勢い良くオリヴィエに投げると慌てて受け取り急い             でクラヴィスの顔に当てる。             「んぶっ・・・・・」             「ほら、暫くこうやって押さえてなさいよ・・・」              白いタオルをクラヴィスに受け渡す。見る間に白いタオルが赤く染             まっていく・・・・。             「気持ちは分かるけどさぁ〜。相当たまってんだね・・・クラヴィス。」                          (心中、察するわよ)とオリヴィエは少し同情・・。その言葉にクラヴ             ィスの瞳はうりゅりゅ〜と潤む。             「あぁ−!クラヴィス様、泣かないで下さい!鼻血が止まらなくなり              ますっ」             「ほら、泣かないのクラヴィス」              ポンポンとあやすように頭を優しく叩くオリヴィエ。(うんっ)と             力強く頷くクラヴィスだが鼻血は止まりそうもない・・・・。             「もう少しの辛抱ですよ。クラヴィス様」             「そうそう・・・」             「・・・・(コックリ)」             χ χ χ χ χ χ χ χ χ χ χ χ χ χ χ              ・・・・・と言うわけで、湖の上に吊り橋が造られる事になったのだ。             ヴィクトールの強人的な体力と精神で3日間で造り上げるという偉業             に出ようとしていた・・・・。             「ここを結べば・・・・ふんっ!出来ましたよ。オリヴィエ様・オスカー              様・クラヴィス様!」              湖の畔にいる3人に叫ぶ。             「えーうっそぉ!出来たってさクラヴィス」              クラヴィスはオリヴィエのファーを握ってピョンピョンと嬉しさのあ             まり飛び跳ねている・・・。             「流石だなヴィクトール。お前に任せて正解だったな」                           オスカーは吊り橋から仕事を終えて降りようとしているヴィクトール             に労いの言葉をかけた。             「お褒めにあずかり有り難うございます。」             「後は何とか上手いこと言ってジュリアスを連れてくるだけだね!」                            ヴィクトールに駆け寄ってきたオリヴィエが言う・・・。               「えぇ、そうですね」             「ジュリアスをココに呼び出すのはあんたに任せるよ!オスカー」             「あぁ、分かってる。必ずやジュリアス様をココにお連れしますよ。ク              ラヴィス様。」             「(ぎゅぅぅぅ〜)・・・・」              っとクラヴィスは力の限りオスカーのマントを握りしめた。この作戦             が実行するのは、明日。              湖に佇む4人は来る明日に気合いを入れるためにお互いの手を握り合             い円を作ると・・・             「「「「えい!えい!おーーーーー」」」」              と湖面が揺れるほど大きな声で叫んだ・・・。決戦は明日!
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                               気が付けば3作目の「恥じらい」ですが、                                3作目にして気が付いたこと・・・。この創作                                クラヴィスが主役の筈なんですが、殆ど喋                                ってないんですねぇ〜(汗)気が付くの遅す                                ぎでしょうか(滝汗)この作品で気が付いた                                こと2・・私以外と炎夢コンビ好きだったの                                かぁ〜と言うこと・・・。