心に決めたこと・・・
「ねぇ〜ルヴァ?ちょっとさぁ〜不思議なことがあるんだけど・・・」
午後の麗らかなルヴァの執務室で少しの時間の3人のティータイム。3人は窓側にテーブルを
置いて外を眺めながら香しいリュミエールのハーブティーを一時の憩いとしていた。
「あぁーなんですか?オリヴィエ、私で分かることでしたら・・・・」
「クラヴィスの私服って・・・。黒じゃなかったねぇ今回・・・」
「えっ!?えぇ・・・」
オリヴィエはこの間の女王のジェムの集まりの時を言っているのだ・・・。
「濃い色の服なら分かるけどさぁ〜。あのクラヴィスが白着ていたんだよ!白のスーツ!不
思議に思わない?ルヴァ・・・それにリュミちゃん・・・。」
瞳だけを動かしてリュミエールの方を見た・・・。リュミエールはどこかぎこちなく微笑む。
「どうでしょうか・・・クラヴィス様も気分転換なさるのではないですか?私邸に色々な色の服
があるのだけど着ていないとか・・・」
「そうかなぁ〜・・。ルヴァはどう思う〜?」
ルヴァは落ち着いてティーカップを置くと心の中で「人」と言う字を3回飲み込んだ・・・。
「さぁ〜どうでしょうねぇ・・・」
(とお茶を濁しておくことにしましょう・・・。あの二人の事を知っているのは私とリュミエールだけ
ですもんね。オリヴィエに知られたら最後・・・。聖地中に広まってしまいますからねぇ〜保守的なジ
ュリアスの事です皆に広まりでもしたらあの二人がどうなってしまうか・・あぁ〜決して信用してい
ないわけではないのですよぉ〜オリヴィエの事を・・・。でも、二人でいる時の二人はとても幸せそう
なのです。見ているこちらが幸せになるほど・・・。本当に・・・とても幸せそうなのです・・・。だからね!
リュミエールここは可哀想ですがオリヴィエには何も言わないことにしましょう・・・。貴方も私と同
じ気持ちでいることを望みます・・・。)
ルヴァは向かい側にいるリュミエールに微笑むとリュミエールは微笑み返した・・・。
(あぁ、貴方も同じ気持ちなのですね・・・。私はとても嬉しいですよ。リュミエール)
「ルヴァでも分かんないのかぁ・・・。あのジュリアスじゃないんだしクラヴィスが白を着るなん
てサ!少し不思議に思っただけなんだけどねぇ〜分かんないならしょうがないね・・・。さぁ、
私はもう戻るね・・・。ルヴァ・リュミちゃんご馳走様v」
そうオリヴィエは言うとルヴァの執務室を後にした・・・。
「まだ、時間はあるのですが・・・どうしたのでしょうかルヴァ様。」
「さぁ、聞きたいことを聞けなかったので帰ってしまったのですかねぇ〜。それにしてもリュ
ミエール先程は有り難うございました。あの二人のことを黙っていてくれて・・・。」
リュミエールは少し驚いた顔をして満面の微笑みを浮かべた。
「いえ、私もルヴァ様と同じ気持ちだっただけです。あのお二人には幸せでいて欲しいと・・・
オリヴィエには少し可哀想でしたけれど・・・」
二人は顔を見合わせて笑うと残り少ない時間をゆるやかに過ごした・・・。そとはぽかぽか・・・鳥たち
が囀り、年少の守護聖達の飛ばした赤い飛行機が長く尾を引いて飛んでいた・・・。
オリヴィエは廊下を何か釈然としない思いで歩いていた。
「何か変だわよ!絶対!あの二人何だか変!」
オリヴィエはぐんぐんずんずん歩いていた・・。これはもう本人に聞くしかないと、クラヴィスの執務
室に急いでいた。クラヴィスの執務室が近づいた時、クラヴィスが部屋から出てきて声を掛けようと思
ったが直ぐにジュリアスの執務室に入っていってしまった。仲が悪いと聖地中が知っているあの二人が
話しでもするのだろうか・・・とオリヴィエはクラヴィスの入った執務室の扉にぴったりとへばりついた。
中から話し声が聞こえてくる。
「まったく、お前はまだ気にしているのか・・・ジュリアス。」
「あの様な行動は不用意だったかも知れぬ・・・。私の服をそなたに貸すなど・・・」
(え!?あのクラヴィスの私服はジュリアスの服だったの!)
「あの晩はお前の私邸に朝までいたからな・・。邸に帰っている暇がなかったのだからしょうがないで
はないか・・・。」
クラヴィスはジュリアスの背後に立つ。
「でも・・・」
「私を離さなかったのはお前だろう・・・ふっあの晩のお前は何時にもまして・・・・」
「やめろ!それ以上言うな!!」
ジュリアスは真っ赤になって立ち上がるとクラヴィスの口を手で塞いだ。クラヴィスは一瞬驚いたよう
に瞳を開いたが次の瞬間には何かを思い付いたように怪しげに瞳が細められた・・・。
「・・・・・ペロッ」
「ひゃっ・・・・・なっ何をする!」
クラヴィスは自分の口を塞いでいるジュリアスの白い手を舐めたのだった。ジュリアスは急いで手を離
した。
「お前の服を着て1日を過ごすというのは何とも良かった・・・」
「・・・・?」
「服からはお前の香りがして、まるで一日中抱きしめられているようだったぞ・・・。私は直ぐにでも本
物のお前を抱きしめそうだったが・・・ふっ、無論その様なことはできなかったがな・・・・」
「当たり前だ!ばか者っ!」
そう一言叫んだジュリアスをクラヴィスが抱きしめた。
「その様な顔をするお前もまたいい・・・」
「なっ・・・・でも気を付けなければならない・・」
急に沈んでしまったジュリアスをクラヴィスは心配する。
「どうしたのだ?ジュリアス」
「あの時に言われたのだ・・・マルセルに・・・」
マルセル?あやつが何か言ったのか?
「何だかそなたと私との服が似ていてまるで恋人同士見たいですね・・と言われたのだ。」
「まったく、あやつは・・・」
余計な事をしてくれる・・・。私は別に気にはしないがジュリアスは私達の関係を秘密にしたがっている
というのに・・いや、別に私達の関係を恥じている訳ではないのだ・・。ただ、私達のことが知れて引き裂
かれてしまうのではないかとジュリアスは怯えているのだ・・。
「大丈夫だ。ジュリアス気にするな・・・。あの者の言葉に深い意味などないだろう子供が不思議に思
ったことを口にしたまでだ。何時も通りにしているがいい、何時も通りにしていれば誰も私とお
前がなどと考える者もいなかろう・・・。」
「そうか・・・」
「私達の気持ちが通じていれば何があっても大丈夫だ・・。そうだろう?何があっても私がお前を守っ
てやるから・・・。なっジュリアス」
「・・・・うん」
二人はお互いの気持ちをもう一度確かめる為に口付けを交わした。光の守護聖の部屋には高貴なる光
が差し込んで一枚の絵画のように美しかった・・・。オリヴィエは二人に付かれないようにそっと扉を閉め
て歩き出した・・・。
「そうか・・そう言う事だったんだ」
そうあの二人は恋人同士で・・。でも誰にも内緒。だけどルヴァとリュミエールは知っていて・・あの二人
の関係を壊したくないから私には黙っていたのね。もうちょっと信用してくれてもいいじゃない?もう、
でも話だけ聞いていたら確かに皆に喋っていたかも知れないわね・・だけどあの二人を見たらそんな気は
起こらないわよ。だって本当にお互いが思い合っていて見ているこっちが幸せになれるそんな二人だか
ら・・・。いいわよ、私もアンタ達に乗るわよvあの二人別れさせたくないもんね。
「さて、白い1枚の洋服でこの騒ぎなんだからクラヴィスの白いスーツでもいっぱい作っちゃおう
かしらねvそうすれば、こんな事にはならないからねvさぁ〜て忙しくなるわねぇ〜」
オリヴィエは大きく伸びをすると足取りも軽く自分の執務室に向かった。あの恋をするとても素敵な
二人を守ろうと心に決めながら・・・。
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OVAとゲームのクラヴィスの私服を見てこのお話を
速攻思い付きました。OVAのお二人は本当に麗しか
った・・・。